ミクロ経済学は難しい!おすすめ参考書を紹介します

経済学

 しまうま経済学管理人のしまうまです。

 学部生が習う経済学の基礎になり、公務員試験や中小企業診断士など各種試験の科目になるのが

  • ミクロ経済学

です。

 ただ、科目としては、けっこう難しい・・・

 特に、数学の処理が苦手な人は、定式化と言語化の行き来が難しく、「なにやってんだ?これ意味あるの?」となりがちです。

 そこで、ここではおすすめ参考書を紹介します。

※サムネイル→Photo by Christian Erfurt on Unsplash

1、ミクロ経済学が難しい理由

 ミクロ経済学はなぜ難しいのでしょうか?

 第一の理由は、数学を用いた議論が難しいからです。

 ミクロ経済学を習うときは、方程式は多く出てきますし、高校文系数学では習わない偏微分も登場します。

 数学的な操作能力に問題がなくても、「あれこの記号はどんな意味だっけ?」となります。

 第二の理由は、ひとつ聞き逃すとその後がわからなくなるからです。

 ミクロ経済学の概念は相互に結びついています。

 一つわからないことがあると全体の理解ができません。

 第三の理由は、教え方に問題があるからです。

 経済学は社会を見通すための学問ですが、しばしば「経済学のための経済学」になってしまいます。

 すると、現実から遊離した体系を学んでいるようで、どうもやる気がでません。

 これらのために授業内での理解はかなり難しいです。

 ここで重要になってくるのが、どんな教科書・参考書を買うか?という問題です。

2、教科書・参考書

 さて、こんどは目的別におすすめ参考書を紹介します。

(1)10時間でざっと学べるシリーズ

 一つ目は、「大学4年間の経済学が10時間でざっと学べる」という本です。

 こちらはミクロ経済学とマクロ経済学が合わさった本でお手軽にすべてのテーマを網羅することができる点がすぐれています。

 ジャンルとしては、ビジネス教養本です。

 章立ては、

  1. 経済学とは何か
  2. ミクロ経済学
  3. マクロ経済学

の三部構成。

 ミクロ経済学については

  • 需要と供給
  • 価格理論(消費者理論+企業理論+市場理論)
  • 市場の失敗
  • ゲーム理論
  • 情報の経済学

が含まれています。

 短いのに網羅的にスタンダードな概念を学べます。

 ざっとでいいから全体像を掴みたい人にはおすすめです。

 ただ、試験の計算問題を解いたりするのには、役に立たちません

(2)速習!ミクロ経済学

 二つ目は、速習!ミクロ経済学という本です。

 こちらは細かい概念も網羅し、難しい数式を使わずにわかりやすく説明してくれるところがすぐれています。

 公務員試験や中小企業診断士などを念頭に作られたテキストで、ジャンルとしては受験本です。

 章立ては

  1. 経済学の勉強方法と全体像
  2. 家計の行動
  3. 完全競争企業の行動
  4. 完全競争市場均衡
  5. 不完全競争市場
  6. 効率と公平
  7. 市場の失敗
  8. 貿易の理論

となっています。

 ゲーム理論の扱いは少なめです。

 文章量は多いですが、ぱっと見るだけで要点がわかりますので、読み飛ばしが可能です。

 もちろん、つまづいたら説明文を読めばいいので、その点で親切です。

 ここは他の教科書にない特徴です。

 また、YouTube動画もあるので、初学者もこれを組み合わせることで理解が可能です。

 公務員試験や資格試験の受験生に最適です。

 逆に、大学の中級ミクロ経済学の難易度になると、副読本や試験対策本としてはすこし簡単過ぎます

(3)アメリカの教科書たち

 3つ目はアメリカの教科書です。

 一部の大学ではこれらが指定教科書となっている場合もあるでしょう。

 有名などころは

  • マンキュー
  • クルーグマン
  • アセモグル/レイブソン/リスト

です。

 アメリカの経済学テキストの特徴は、

  • よくいえば、教育熱心でくわしく説明がされている
  • 悪く言えば、長くて冗長で重い

です。

 指定教科書とされている人に最適です。

 ただ、同じレベルでもっと内容理解や試験対策に良い本があります

(4)演習ミクロ経済学(武隈)

 4つ目は、演習ミクロ経済学です。

 こちらは、ミクロ経済学の問題が載っている本です。

 ミクロ経済学におけるチャート式といってもいいかもしれません。

 章立ては

  1. ミクロ経済学とは何か
  2. 消費者行動
  3. 企業行動
  4. 競争経済の均衡
  5. 経済厚生
  6. 不完全競争
  7. 公共経済
  8. 不確実性
  9. 証券市場
  10. 国際貿易
  11. ゲームの理論
  12. 投入産出分析

になっています。

 テーマとしては、証券市場について触れられているのが特徴です。

 問題はちょうど学部ミクロの試験にでる難易度です。

 教授の方々もこれを参照して問題を作っていると考えられます。

 授業課題が解けない人、試験対策に使いたい人におすすめです

 ただ、問題量が多いのと、数学が導入され難しいです。

 結局は、授業課題で出た問題の類題をみつけて解くべきです。

 全部解こうと思ってはいけません。

(5)ミクロ経済学の力

 5つ目はミクロ経済学の力です。

 こちらは、東大経済学部の中級ミクロ経済学で大人気だった神取先生が執筆された本です。

 通称、「神取ミクロ」または「ちから」です。

 高度な内容を扱いつつも、初学者向けのわかりやすい解説が人気で、ベストセラーになっています。

 また、「経済学の知見を広めたい」という情熱で溢れた本になっています。

 私もこれを読んで経済学が好きになりました。

 なお、神取先生は、ゲーム理論学会(Game Theory Society)の副会長でもあり、国際的にも知名度があります。

 章立ては

  1. 序章(経済学の目的と方法)
  2. 価格理論(消費者/企業/市場均衡/市場の失敗/独占)
  3. ゲーム理論と情報の経済学
  4. 終章(最後に社会思想の話をしよう)

になっています。

 章立ての特徴は、ゲーム理論に多くのページがさかれている点です。

 内容面では、経済学の「力」とあるだけに、「理論がどのような示唆を持つのか?」について詳しく説明がなされているところです。

 また、「この数学的処理にどんな意味があるのか?人間はこんな風に考えない」についても、たびたび補足がされています。

 特に秀逸であるのが、自由主義と社会主義との比較を取り扱った終章です。

 神取ミクロを買わないにしても、買って最後まで読めなかったとしても、終章だけは必読です。

 なんにせよ、最良の選択肢として、神取先生の「ミクロ経済学の力」をおすすめします。