レポートの序論(はじめに)の書き方

 レポートの序論の書き方について解説します。

ここでは

序論を書く意味って、そもそもなんなの?

序論の下書きってどうやってかくの?具体例は?

序論ってどうやって書くの?

を順を追って説明します。それでは、行ってみましょう!

1、序論(はじめに、書き出し)を書く意味ってなんだ?

(1)序論で書くべき2つのこと

 そもそも、大学のレポートとは、「〜について書け」という課題に対して、重要なテーマについてしっかりと根拠をもった議論をする文章です。

 このレポートで、なぜ序論はなぜ書く必要があるのでしょうか? 

 これには次の 2つの理由があります。

  • 今から話すテーマは重要だよ」という主張
  • 今からしっかりとした根拠をもって議論するぞ」という主張

を先生にする絶好の機会が、序論だからです。

 さらに導入部は全体の評価を左右します。導入で作られた「あっ、この人はこのレベルなんだな」という先入観を持った状態で、続きの文章を読んでいくからです。

 ですので、序論は非常に重要なのです。

(2)1969年7月20日という具体例

 例を出しましょう。タイトルが「1969年7月20日の評価」のレポートです。

 タイトルだけではそこまで重要ではなさそうです。

 しかし、序論に「人類が初めて月面歩行した日」と書いてあれば話は全く別です。

Photo by NASA on Unsplash

 それでも「よくわからんけど、人間すごいと思った」というダメレポートの可能性もあります。

 しかし、「米ソ冷戦の時代背景を踏まえて分析をする」と序論に書いてあれば、先生方は「こいつは、国際関係を根拠に何かしらかの主張をするのだな」と思って読んでくれます。

補足:レポートに正解はない?

 ここで重要なポイントがあります。

 レポートで重要なのは「しっかりとした根拠をもった主張」であって「正しいことを書くこと」ではないということです。

 根拠がしっかりしてれば、真逆の結論に至っても評価されます。しかし、根拠がしっかりしていなければ「正しいこと」を書いていてもむしろ評価は低いです。

 なぜなら、大学は学問の場所だからです。学問では真理を追求しますが、宗教と違い信仰心の強さは美徳ではありません。

 「〜だから」という根拠をもって「正しい」とみなすので、しっかりとした根拠があれば反論を受け入れる用意があるのが、大学の先生です。

 ここのところに注意しましょう。

2、序論の下書き

(1)序論の下書きのいい例は?

 序論の重要性と、書くべき2つ「テーマの重要性」「しっかりとした根拠」のことがわかりました。次は実際に下書きを書いてみます。

 下書きはポイントを絞って書きます。

 いい序論の下書きは次のような例です。 

例1:重要な論点○、しっかりとした根拠○

・次世代の人材を送り出す学校のあり方は、重要な論点の一つである。(テーマの重要性)

・しかし、近年の新しいジェンダー観に柔軟に対応できているとは言えない。(テーマの重要性)

・そこで近年のジェンダー観を踏まえて、男女共学・男女別学について再考したい。(しっかりとした根拠)

Photo by NeONBRAND on Unsplash

 ここでは「学校」を「次世代の人材を送り出す」と解釈することで、「学校のあり方」というテーマの重要性を主張しています。

 さらに、「学校のあり方が新しいジェンダー観に対応していない」と指摘することで、「学校のあり方×ジェンダー」というテーマの重要性を主張しています。

 これで序論で大事なこと「その1」をクリアです。

 次に、「近年のジェンダー観」を踏まえて、「学校のあり方」の特に「男女共学・男女別学」について考えるという議論の道筋を立てています。

 これは「正しさの根拠」を「近年のジェンダー観」との整合性におくことを意味します。

 これで序論で大事なこと「その2」をクリアです。

(2)ダメな序論の下書きの例

ですので、逆に重要な論点かしっかりとした根拠のどちらかが抜けたレポートの評価は低くなります。

例1:重要な論点×、正しい議論○

学校で過ごす多くの時間は授業に当てられるため、学校は勉強するところと言える。

←批判:正しい議論であるが、当たり前すぎて重要な論点ではない。

例2:重要な論点○、正しい議論×

性別ごとに学校を分けないのは、おかしい。

←批判:重要な論点だが、しっかりとした根拠がない。

3、序論の書き方

 さて、ここからは実際に序論を書いていきます。ここではレポートの形式ごとに分けて考えましょう。

(1)普通のレポートの場合

 普通のレポート1000字〜3000字でしたら、あまり頑張って書く必要はありません。

  • <テーマについて>理論の紹介、統計の紹介、近年注目されている議論の紹介
  • <着眼点>「〜に注目して」
  • <テーマの再掲>「「〜について考える。」

 を書けばいいです。

 もし先行研究をとりあげたいのなら、「名前(発表年)によれば〜」が定型文です。

例:しまうま(2021)によれば、レポートにおいて序論は重要である。

 必ずしも必要ではありませんが、

  • <これからの流れ>

をまとめるのもいいと思います。先生としても読みやすいですし、字数稼ぎになります。

例:2章では〜について述べる。次に、3章では〜を取り上げて議論する。4章では結びとして〜について今までの議論を踏まえて〜を展望したい。

(2)しっかりとしたレポートや卒論の場合

 しかし、5000字以上、1万字以上のしっかりとしたレポートや卒論になってくると、より深い話をする必要があります。

  • <テーマについて>理論の紹介、統計の紹介、近年注目されている議論の紹介
  • <先行研究>近年の議論の紹介
  • <先行研究の問題点>近年の議論で不足している点を指摘
  • <着眼点・方法論>着眼点や方法論を明記
  • <テーマの絞り込み>「〜について明らかにすることを目的とする」

 もし書きたければ、

  • <これからの流れ>

についても書きましょう。

具体例

 これを踏まえて、序論の下書きに肉付けします。

<テーマについて:テーマの重要性>

 次世代の人材を送り出す学校のあり方は、社会全体にとって大きな関心事である。その中でも男女共学・男女別学は中心的なテーマの一つだ。

<先行研究の紹介:テーマの重要性>

 教育省(20XX)によれば男女共学は国際的な傾向ではあるものの、男女別学にも利点があることが報告されている。

<先行研究の問題点:テーマの重要性>

 しかし、近年の新しいジェンダー観を踏まえて議論する先行研究は不足している。

<着眼点・方法論:しっかりとした根拠>

 そこで都内の3校においてジェンダー・学校満足度・学力に関する調査を行い

<テーマの再掲>

 それぞれの関係性を明らかにすることを目的とした。

 さらに、そこを踏まえて、今後の学校のあり方について展望する。

4、おわりに 〜よい序論〜

 さて、今回はレポートの序論の書き方について解説しました。

  ここで注意があります。私が今回述べたのは、あくまで一般論に過ぎません。

 先生や分野によって適切な書き方というのは変わってきます。そちらに従うのが、最も、重要な序論の書き方です。

 また、序論を上手く書く1番のやり方は、過去に高く評価された作品の書き方をまねることです。「どのようにテーマを提示」し、「どのようにしっかりとした根拠を提示」しているかを真似るのです。すると、いい文章が書けると思います。

 この記事が皆様のお役にたてれば幸いです 

未分類
交流スペース(感想など!)
読者127642
読者127642
社会における学校の役割って何でしょうか
読者127642
レポートにまとめないといけないのですが、序論から思いつきません(´;ω;`)
しまうま
127642さん、コメントありがとうございます。最重要な視点は「⓪親はなぜ十分な教育を子供に与えることができないのか?」という問いです。すぐに思いつく答えは「⓪親は質の高い教育ができないから」ですが、「①昔のように家を継ぐ場合」はそんなことないですし、「②できなければ家庭教師をつければいい」のです。
しまうま
となると、①から「①現在は高度な産業社会で職業の自由があること(需要)」、②から「大人数で教育することで費用を分担する(供給)」という存在理由が見えてきます。
しまうま
しかし、なら私立学校で十分です。公立学校の存在意義を考えるには、「③教育の効果を親が過小評価しがちなので「賢い政府」が適切な教育を施す必要がある(効率性)」「④教育の効果を把握していても貧しい親は教育費用を負担できず不公平が生まれる(公平性)」というのも大きな理由です。
しまうま
とはいえ、一番書きやすいのは①でしょう。近代化による産業の高度化、公教育の開始などについて調べてみてはいかがでしょうか?
読者127642
返事がいただけるとは思ってなかったです(´;ω;`)ありがとうございます!ちなみに、先生から出されたテーマがその社会における学校の位置づけ あるいは 学校の中で生活することが個々人にとってどのように機能しているか なんですが、そのテーマから問題を探すんですか(@_@。? レポートを書くのが初めてで何もわからなくてすみません(;_;)
しまうま
いえいえ、コメントいただけると嬉しいので笑 前者のテーマでは学歴社会・産業社会・文化の継承、後者は青春の思い出・人格形成・社会人になる準備みたいな視点がぱっと思い浮かびますね。1〜2枚程度の軽いレポートでしたら割と適当に書いてよいと思います。
読者127642
1~2枚くらいでいいんですが、軽く適当にがわからなくて(´;ω;`)
しまうま
図書館の「教育」のコーナーに行って、2〜3冊くらい借りて読んでみてください。それで論点と理屈と結論が思い浮かんだら、それをレポートに書きましょう。根拠として本や統計の引用をして参考文献録をつけたらレポートの完成です。
読者127642
ありがとうございます!明日学校の図書室に行って本調べてみます(#^^#)
読者127642
しまうまさんみたいにレポートの達人になりたい…
しまうま
ちなみに大学1年生ですか?
読者127642
専門学校1年生です
しまうま
そうなんですね!慣れないレポートで大変かと思いますが、頑張ってくださいねd(^_^o)
読者127642
単位のために!これからも出るであろうレポートと仲良くなるために頑張ります!このサイト作ってくれてありがとうございます(#^^#)
読者134565
TENETの解説わかりやすかったです
しまうま
134565さん、ありがとうございます!
読者147170
うえーい
読者147784
むっずかしい
読者149700
敵があった銃弾の行方だけ分かっていないんですよね。敵の撃った銃弾は後ろ歩きしていったニールに張り付いていたことになるのでしょうか?
しまうま
149700さん、ありがとうございます。ニールは生きていますから、銃弾は貫通してドアに刺さっているはずですというのが答えになると思います。しかし、この問いはテネットの抱える矛盾の一つです。ドアが作られた時に銃弾も一緒に作られていることになるからです。同じような例が高速道路のカーチェイスにあります。ドアのミラーから銃弾が「抜かれる」ようなシーンがありますが、自動車工場でミラーに銃弾を埋め込んで製造したことになります。これは明らかにおかしいです
読者150373
回答ありがとうございます.ニールが庇ったところから貫通していたとすると主人公に結果当たってしまうのではないかといったところも気になりましたが,やはり多少の矛盾は出てきてしまうのは避けられないのかもしれませんね.事象としては理解できました.ありがとうございます.
しまうま
いえいえ、こちらこそコメントありがとうございました!
読者155126
てすと
読者155263
価値観の多様性→能力の多様性
読者161258
わかりやすい!公務員試験対策に活用しています。ありがとうございます。
しまうま
161258さま、ありがとうございます。がんばってください!
読者161940
フランスを追加して欲しい
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