レポートの序論(はじめに)の書き方【東大生が解説】

レポートの書き方

 「てれすこーぷ。from 東大」管理人のしまうまです。今回はレポートの導入部分(冒頭・序論・序文・はじめに・書き出し)をうまく書く方法についてです。

 大学に入って急にでてくるレポート課題に苦労する人は大勢います。

 そもそも、日本の大学にはアカデミックライディングの授業はあまりありません。大学に入って急にかけと言われてもすぐにはうまくかけないのは当たり前です。

 そこで現役東大生がレポートの序論の書き方について解説します。

ここでは

序論を書く意味って、そもそもなんなの?

序論の下書きってどうやってかくの?具体例は?

序論ってどうやって書くの?

を順を追って説明します。それでは、行ってみましょう!

1、序論(はじめに、書き出し)を書く意味ってなんだ?

(1)序論で書くべき2つのこと

 そもそも、大学のレポートとは、「〜について書け」という課題に対して、重要なテーマについてしっかりと根拠をもった議論をする文章です。

 このレポートで、なぜ序論はなぜ書く必要があるのでしょうか? 

 これには次の 2つの理由があります。

  • 今から話すテーマは重要だよ」という主張
  • 今からしっかりとした根拠をもって議論するぞ」という主張

を先生にする絶好の機会が、序論だからです。

 さらに導入部は全体の評価を左右します。導入で作られた「あっ、この人はこのレベルなんだな」という先入観を持った状態で、続きの文章を読んでいくからです。

 ですので、序論は非常に重要なのです。

(2)1969年7月20日という具体例

 例を出しましょう。タイトルが「1969年7月20日の評価」のレポートです。

 タイトルだけではそこまで重要ではなさそうです。

 しかし、序論に「人類が初めて月面歩行した日」と書いてあれば話は全く別です。

Photo by NASA on Unsplash

 それでも「よくわからんけど、人間すごいと思った」というダメレポートの可能性もあります。

 しかし、「米ソ冷戦の時代背景を踏まえて分析をする」と序論に書いてあれば、先生方は「こいつは、国際関係を根拠に何かしらかの主張をするのだな」と思って読んでくれます。

補足:レポートに正解はない?

 ここで重要なポイントがあります。

 レポートで重要なのは「しっかりとした根拠をもった主張」であって「正しいことを書くこと」ではないということです。

 根拠がしっかりしてれば、真逆の結論に至っても評価されます。しかし、根拠がしっかりしていなければ「正しいこと」を書いていてもむしろ評価は低いです。

 なぜなら、大学は学問の場所だからです。学問では真理を追求しますが、宗教と違い信仰心の強さは美徳ではありません。

 「〜だから」という根拠をもって「正しい」とみなすので、しっかりとした根拠があれば反論を受け入れる用意があるのが、大学の先生です。

 ここのところに注意しましょう。

2、序論の下書き

(1)序論の下書きのいい例は?

 序論の重要性と、書くべき2つ「テーマの重要性」「しっかりとした根拠」のことがわかりました。次は実際に下書きを書いてみます。

 下書きはポイントを絞って書きます。

 いい序論の下書きは次のような例です。 

例1:重要な論点○、しっかりとした根拠○

・次世代の人材を送り出す学校のあり方は、重要な論点の一つである。(テーマの重要性)

・しかし、近年の新しいジェンダー観に柔軟に対応できているとは言えない。(テーマの重要性)

・そこで近年のジェンダー観を踏まえて、男女共学・男女別学について再考したい。(しっかりとした根拠)

Photo by NeONBRAND on Unsplash

 ここでは「学校」を「次世代の人材を送り出す」と解釈することで、「学校のあり方」というテーマの重要性を主張しています。

 さらに、「学校のあり方が新しいジェンダー観に対応していない」と指摘することで、「学校のあり方×ジェンダー」というテーマの重要性を主張しています。

 これで序論で大事なこと「その1」をクリアです。

 次に、「近年のジェンダー観」を踏まえて、「学校のあり方」の特に「男女共学・男女別学」について考えるという議論の道筋を立てています。

 これは「正しさの根拠」を「近年のジェンダー観」との整合性におくことを意味します。

 これで序論で大事なこと「その2」をクリアです。

(2)ダメな序論の下書きの例

ですので、逆に重要な論点かしっかりとした根拠のどちらかが抜けたレポートの評価は低くなります。

例1:重要な論点×、正しい議論○

学校で過ごす多くの時間は授業に当てられるため、学校は勉強するところと言える。

←批判:正しい議論であるが、当たり前すぎて重要な論点ではない。

例2:重要な論点○、正しい議論×

性別ごとに学校を分けないのは、おかしい。

←批判:重要な論点だが、しっかりとした根拠がない。

3、序論の書き方

 さて、ここからは実際に序論を書いていきます。ここではレポートの形式ごとに分けて考えましょう。

(1)普通のレポートの場合

 普通のレポート1000字〜3000字でしたら、あまり頑張って書く必要はありません。

  • <テーマについて>理論の紹介、統計の紹介、近年注目されている議論の紹介
  • <着眼点>「〜に注目して」
  • <テーマの再掲>「「〜について考える。」

 を書けばいいです。

 もし先行研究をとりあげたいのなら、「名前(発表年)によれば〜」が定型文です。

例:しまうま(2021)によれば、レポートにおいて序論は重要である。

 必ずしも必要ではありませんが、

  • <これからの流れ>

をまとめるのもいいと思います。先生としても読みやすいですし、字数稼ぎになります。

例:2章では〜について述べる。次に、3章では〜を取り上げて議論する。4章では結びとして〜について今までの議論を踏まえて〜を展望したい。

(2)しっかりとしたレポートや卒論の場合

 しかし、5000字以上、1万字以上のしっかりとしたレポートや卒論になってくると、より深い話をする必要があります。

  • <テーマについて>理論の紹介、統計の紹介、近年注目されている議論の紹介
  • <先行研究>近年の議論の紹介
  • <先行研究の問題点>近年の議論で不足している点を指摘
  • <着眼点・方法論>着眼点や方法論を明記
  • <テーマの絞り込み>「〜について明らかにすることを目的とする」

 もし書きたければ、

  • <これからの流れ>

についても書きましょう。

具体例

 これを踏まえて、序論の下書きに肉付けします。

<テーマについて:テーマの重要性>

 次世代の人材を送り出す学校のあり方は、社会全体にとって大きな関心事である。その中でも男女共学・男女別学は中心的なテーマの一つだ。

<先行研究の紹介:テーマの重要性>

 教育省(20XX)によれば男女共学は国際的な傾向ではあるものの、男女別学にも利点があることが報告されている。

<先行研究の問題点:テーマの重要性>

 しかし、近年の新しいジェンダー観を踏まえて議論する先行研究は不足している。

<着眼点・方法論:しっかりとした根拠>

 そこで都内の3校においてジェンダー・学校満足度・学力に関する調査を行い

<テーマの再掲>

 それぞれの関係性を明らかにすることを目的とした。

 さらに、そこを踏まえて、今後の学校のあり方について展望する。

4、おわりに 〜よい序論〜

 さて、今回はレポートの序論の書き方について解説しました。

  ここで注意があります。私が今回述べたのは、あくまで一般論に過ぎません。

 先生や分野によって適切な書き方というのは変わってきます。そちらに従うのが、最も、重要な序論の書き方です。

 また、序論を上手く書く1番のやり方は、過去に高く評価された作品の書き方をまねることです。「どのようにテーマを提示」し、「どのようにしっかりとした根拠を提示」しているかを真似るのです。すると、いい文章が書けると思います。

 この記事が皆様のお役にたてれば幸いです