3.市場メカニズムと神の見えざる手【需要と供給】

 「需要供給」について中学生でもわかるように簡単に解説します。

 ここでは、さらに踏み込んで

  • 需要と供給の調整を市場経済に任せることが社会がハッピーになる秘訣であること
  • 市場経済は神の見えざる手とよばれる不思議な仕組みであること

について考えていきます。

需要と供給とは

 さて、需要供給とはなんでしょうか? 

  • 需要とは、どれだけモノが欲しいと思われているか
  • 供給とは、どれだけモノがあげたいと思われているか

を意味する経済学のコトバです。

社会がハッピーになるには

 では、社会にとって需要と供給がどんな状態だとハッピーでしょうか?

 ここで需要と供給のコトバの裏側を考えてみます。

 すると

  • 需要とはモノが不足している量
  • 供給とはモノが余っている

ということができます。

 この考え方が大事です。

 モノが不足していると不満ですし、モノが余っているのはもったいないです。

 そうなると社会にとって一番ハッピーなのは、需要と供給が同じ量になることです。

資源配分の問題と経済学

 このように「モノを上手い具合に分けあうことで人々をどうやってハッピーにするか?」という問題を効率的な資源配分問題といいます。

 とてつもなく頭のいい人が資源配分を管理するのもいいでしょう。

 けれども、人間は神様ではありませんから、さすがにこれは不可能です。

 人々が自由に動いた結果、社会にとって一番いい結果になるような仕組みはないのでしょうか。

 実は、これに答えを与えてくれるのが経済学なのです。

おカネ

 経済学者は効率的な資源配分問題を考えるために、おカネに注目します。

 みなさまは、需要と供給の説明で変なところに気がつかなかったでしょうか?

 「需要側は、欲しがっているだけでわがままだなあ。供給側は、あげたいだけでお人好しすぎるんじゃないかな?」

 まさにその通りです。

 では、供給側はモノを渡す代わりに、おカネをもらえるとしたらどうでしょうか。

 需要側と供給側がうまく結びつく感じがしないでしょうか?

 実はこれがうまくいくのです。

需要曲線 〜価格と需要〜

 まずは需要について考えましょう。

 需要側は、モノを手に入れるのにおカネを払わなくてはいけません。

 けれども、「どれだけ強い気持ちでモノをほしいと思っているのか」は人によって違います。

 とてもモノが欲しい人は高い価格でも買うでしょうし、あんまり欲しくない人は低い値段にならないと買わないでしょう。

 つまり、高い価格で需要は小さく、低い価格で需要は大きくなります。

 これを下のようにグラフにしたのが需要曲線です。

需要曲線

供給曲線 〜価格と供給〜

 次に、供給についてです。

 供給側は、モノを売るとおカネをもらえます。

 けれども、「モノを作るためにがんばる量」は会社によって違います。

 あんまりがんばらなくてもモノを作れる会社は低い価格でも売るでしょうし、とてもがんばらないとモノを作れない会社は高い価格にならないと売りません。

 つまり、高い価格で供給は大きく、低い価格で供給は小さくなります。

 これを下のようにグラフにしたのが供給曲線です。

供給曲線

需給曲線と価格

 さて、需要曲線供給曲線を合体します。

 すると、下のようなグラフになりますね。

需給曲線

 ここからは価格が需要と供給を調整していくことを説明しましょう。

 説明をわかりやすくするために、ふつう100円のアイスの例で考えましょう。

 アイスの価格が10円と低いとき、需要は大きいですが、供給が小さくなって、人々はハッピーになれません。

 需要側「アイスが欲しいからもっとおカネ出します。」

 供給側「値上がりした方がもうかるから、いいよ!」

 となります。

 こうして、アイスの価格は上がります

需給曲線(超過需要)

 逆にアイスの価格が200円と高いとき、供給は大きいですが、需要が小さくなって、人々はハッピーになれません。

 供給側「売れ残ってるから、値下げしたいです」

 需要側「安く買いたいから、いいよ!」

となります。

 こうして、アイスの価格は下がります

 このように価格が勝手に需要と供給を調節することを価格の自動調節機能といいます。

需給曲線(超過供給)

需要と供給のバランス 〜均衡〜

 最初に価格が高すぎると価格は下がります。

 逆に、最初に価格が低すぎると、価格は上がります。

 これをグラフであらわすと下のようになります。

ワルラス調整過程

 結局、価格は、自動的に需要曲線と供給曲線の交点になります。

 そして、このとき需要と供給は同じになって、人々はハッピーになります。

 価格によって効率的な資源配分問題は解決されるのです!

需給均衡(競争均衡)

市場経済

 このようにモノとカネをやり取りする所を市場(しじょう)といいます。

 そして、市場を通じて資源が配分されていく仕組みのことを市場経済といいます。

 経済学者は市場経済を人々がハッピーになる秘訣と考えています。

神のみえざる手

 市場経済はだれかによって管理されているわけではありません。

 人々が自由に行動すると、需要と供給が一致するのです。

 「好きなように行動することが、社会全体にとってもいい」という最高の状態が作れるわけです。

 このような不思議な仕組みを、近代経済学の父といわれるアダム・スミスは「神の見えざる手」といいました。

 市場経済は、まさに神の見えざる手なのです。

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交流スペース(感想など!)
読者127642
読者127642
社会における学校の役割って何でしょうか
読者127642
レポートにまとめないといけないのですが、序論から思いつきません(´;ω;`)
しまうま
127642さん、コメントありがとうございます。最重要な視点は「⓪親はなぜ十分な教育を子供に与えることができないのか?」という問いです。すぐに思いつく答えは「⓪親は質の高い教育ができないから」ですが、「①昔のように家を継ぐ場合」はそんなことないですし、「②できなければ家庭教師をつければいい」のです。
しまうま
となると、①から「①現在は高度な産業社会で職業の自由があること(需要)」、②から「大人数で教育することで費用を分担する(供給)」という存在理由が見えてきます。
しまうま
しかし、なら私立学校で十分です。公立学校の存在意義を考えるには、「③教育の効果を親が過小評価しがちなので「賢い政府」が適切な教育を施す必要がある(効率性)」「④教育の効果を把握していても貧しい親は教育費用を負担できず不公平が生まれる(公平性)」というのも大きな理由です。
しまうま
とはいえ、一番書きやすいのは①でしょう。近代化による産業の高度化、公教育の開始などについて調べてみてはいかがでしょうか?
読者127642
返事がいただけるとは思ってなかったです(´;ω;`)ありがとうございます!ちなみに、先生から出されたテーマがその社会における学校の位置づけ あるいは 学校の中で生活することが個々人にとってどのように機能しているか なんですが、そのテーマから問題を探すんですか(@_@。? レポートを書くのが初めてで何もわからなくてすみません(;_;)
しまうま
いえいえ、コメントいただけると嬉しいので笑 前者のテーマでは学歴社会・産業社会・文化の継承、後者は青春の思い出・人格形成・社会人になる準備みたいな視点がぱっと思い浮かびますね。1〜2枚程度の軽いレポートでしたら割と適当に書いてよいと思います。
読者127642
1~2枚くらいでいいんですが、軽く適当にがわからなくて(´;ω;`)
しまうま
図書館の「教育」のコーナーに行って、2〜3冊くらい借りて読んでみてください。それで論点と理屈と結論が思い浮かんだら、それをレポートに書きましょう。根拠として本や統計の引用をして参考文献録をつけたらレポートの完成です。
読者127642
ありがとうございます!明日学校の図書室に行って本調べてみます(#^^#)
読者127642
しまうまさんみたいにレポートの達人になりたい…
しまうま
ちなみに大学1年生ですか?
読者127642
専門学校1年生です
しまうま
そうなんですね!慣れないレポートで大変かと思いますが、頑張ってくださいねd(^_^o)
読者127642
単位のために!これからも出るであろうレポートと仲良くなるために頑張ります!このサイト作ってくれてありがとうございます(#^^#)
読者134565
TENETの解説わかりやすかったです
しまうま
134565さん、ありがとうございます!
読者147170
うえーい
読者147784
むっずかしい
読者149700
敵があった銃弾の行方だけ分かっていないんですよね。敵の撃った銃弾は後ろ歩きしていったニールに張り付いていたことになるのでしょうか?
しまうま
149700さん、ありがとうございます。ニールは生きていますから、銃弾は貫通してドアに刺さっているはずですというのが答えになると思います。しかし、この問いはテネットの抱える矛盾の一つです。ドアが作られた時に銃弾も一緒に作られていることになるからです。同じような例が高速道路のカーチェイスにあります。ドアのミラーから銃弾が「抜かれる」ようなシーンがありますが、自動車工場でミラーに銃弾を埋め込んで製造したことになります。これは明らかにおかしいです
読者150373
回答ありがとうございます.ニールが庇ったところから貫通していたとすると主人公に結果当たってしまうのではないかといったところも気になりましたが,やはり多少の矛盾は出てきてしまうのは避けられないのかもしれませんね.事象としては理解できました.ありがとうございます.
しまうま
いえいえ、こちらこそコメントありがとうございました!
読者155126
てすと
読者155263
価値観の多様性→能力の多様性
読者161258
わかりやすい!公務員試験対策に活用しています。ありがとうございます。
しまうま
161258さま、ありがとうございます。がんばってください!
読者161940
フランスを追加して欲しい
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