貨幣数量説 / 古典派の貨幣観

長期均衡の理論

 古典派は、物価を実体経済を切り離して考え、貨幣量との関係で捉えました。

 これを貨幣数量説と言います。

 ここでは、有名な2つの有名な方程式を紹介します。

1、古典派の貨幣観

(1)フィッシャーの交換方程式

 フィッシャー方程式は

  • 【名目貨幣量M】×【貨幣流通速度V】=【物価水準P】×【実質取引量T】

である。

(2)ケンブリッジ方程式

 ケンブリッジ方程式は

  • 【名目貨幣量M】=【マーシャルのk】×【物価水準P】×【実質GDP】

である。

 実質取引量T を実質GDPとみなすと、マーシャルのkは貨幣流通速度Vの逆数である。

(3)古典派の二分法

 実質GDPは、古典派の実体経済モデルで決定されます。

 貨幣流通速度Vやマーシャルのkは定数ですので、名目貨幣量は物価水準にしか影響を与えません。

 このように貨幣と実体経済を分けて考えることを、古典派の二分法(貨幣の中立説、貨幣のヴェール観)といいます。

2、物価とインフレ率

(1)物価

 実質GDPと名目貨幣量が決まれば、物価が決まります。

(2)インフレ率

 名目貨幣量は中央銀行が管理できます。

 ここで名目貨幣量Mを増やしたとします。

 すると、

  • MV=PT
  • M=kPY

により、物価水準Pが上昇します。

 これはインフレです。

 逆に名目貨幣量Mを減らすと、デフレになります。

 したがって、古典派としては、インフレ・デフレは金融政策によるものと結論されます。