【経済学で使う記号】関数・変数をまとめて解説

経済数学

 経済学では記号・アルファベットを用いて、経済学の概念を数学的に表現します。

 ここでは、代表的な関数と変数をご紹介します。

1、関数の記号

(1)需要曲線の需要関数:D(p)

 まずは消費者理論からいきましょう。

 最も有名な関数が、直線の需要曲線を表した需要関数です。

 需要は英語でDemandなので、関数はDで表記します。

 価格pが独立変数で、需要qが従属変数です。

 なお、価格は英語でPriceなのでpで表記します。

需要関数の記号

(2)逆需要関数P(q)

 直線の需要曲線を表した需要関数の独立変数と従属変数を逆にしたものが、逆需要関数です。

 量を英語にするとQuantityなので、需要量はqで表記します。

 需要qが独立変数で、価格pが従属変数です。

 独占市場や寡占市場では企業が価格を操作できるのですが、それを考えるとき用の関数です。

 消費者余剰を導出するときにも便利です。

逆需要関数の記号

(3)マーシャルの需要関数:x(p, I)

 さて、実は需要関数にはいくつか種類があります。

 そのうちの代表格が、マーシャルの需要関数です。

 独立変数は価格p、予算Iで、従属変数は需要xです。

需要関数の記号

 なお、マーシャルの需要関数を用いる時は、財がたくさんある場合を想定します。

 そのときは、iのところに「どんな財か」を書きます。

 多くの場合、1財、2財〜と割り振られているので、x1、x2、、、、xnというように需要を書き分けます。

(4)補償需要関数:h(p, u)

 補償需要関数(ヒックスの需要関数)もあります。

 独立変数は価格p、効用水準uで、従属変数は需要hです。

補償需要関数の記号

 iは財の番号です。

 ヒックスの理論なのでhを使っています。

 ただし、xの上に棒をかくこともあります。

(5)効用関数u(x)

 次に出てくるのが、効用関数です。

 効用を英語にするとUtiliyなので、関数はuで表記します。

 独立変数はi財の消費量x、従属変数は効用uです。

効用関数の記号

(6)支出関数 M(p, u)

 次は(最小)支出関数です。補償所得関数とも言います。

 お金を英語にするとMoneyなので、関数はMと表記します。

 独立変数は価格p、効用水準uで、従属変数は支出mです。

支出関数の記号

(7)供給関数S(p)

 さて、生産者理論に入ります。

 線形の需要関数と同じく最も有名な関数が、直線の供給曲線を表した供給関数です。

 供給は英語でSupplyなので、関数はSで表記します。

 価格pが独立変数で、供給qが従属変数です。

供給関数の記号

(8)生産関数F(L, K)

 どんな生産要素を投入すると何が産出されるのかを表した関数が、生産関数です。

 生産関数はProduction Functionですが、Pは価格Priceで使われてしまっています。

 そこで、関数はfで表記します。

 独立変数は労働Labor、資本Kapitalで、従属変数は生産量Yieldです。

※Kapitalはドイツ語です。

生産関数の記号

(9)費用関数C(q)

 生産量qを達成するための費用を意味するのが、費用関数です。

 費用は英語でCostですので、関数はCで表します。

 独立変数は生産量qで、従属変数は費用cです。

費用関数の記号

 

(10)利潤関数π (q)

 生産量がわかれば利潤を計算することができます。

 これが利潤関数となります。

 利潤はprofitですが、価格pで使われています。

 そこでギリシア文字でpに相当するπで表します。

 独立変数は生産量qで、従属変数は利潤πです。

 なお、下のように変形できます。

利潤関数の記号 

(11)消費関数 C (Y)

 最後にマクロ経済学での関数を見てみましょう。

 所得と消費の関係を表すのが、消費関数です。

 消費は英語でConsumptionですから、関数はCで書きます。

 費用関数と同じですね。

 なお、マクロ経済では三面等価の原則で、所得はGDPに等しくなります。

 GDPは産出量ですから、英語ではYieldです。

 独立変数は所得Yで、従属変数は消費Cです。

消費関数の記号

(12)投資関数 I(r)

 マクロ経済学のモデルでは、投資は実質利子率で決まるとするものがあります。

 これが投資関数です。

 投資は英語でInvestmentですので、関数はIです。

 また、実質利子率はReal interest rateですので、rで表現します。

 独立変数は実質利子率rで、従属変数は投資Iです。

投資関数の記号

2、その他の重要な変数の記号

 いままでに紹介していない記号の中で代表的なものは次の通りです。

 これを覚えるとだいぶ経済学の学習がスムーズになるでしょう。