中学数学で習った関数ですが、もう一度復習しましょう。
ここでは
- 関数とは何か
- 独立変数とはなにか
- 従属変数とは何か
- 関数をどうやってグラフで表すか
- 需給曲線での注意
について解説します。
1、関数とはなにか
(1)関数とブラックボックス
関数とは、何かを入力すると、何かが出力されるようなお決まりのことを言います。
入力すると出てくる出力が決まっているので、関数はよくブラックボックスに例えられます。
例えば、入れた玉をピカピカにする関数を考えましょう。
図にするとこんな感じです。

(2)独立変数と従属変数
この最初に入力するものは、独立して存在しているので独立変数といいます。
そして、出力されたものは関数に従って独立変数が変化したものなので、従属変数といいます。
高校数学では、よくよく関数をf、xが独立変数、yが従属変数として考えます。
ブラックボックスを使うと下のようなイメージです。
(※関数がfなのは、英語で関数をfunctionと言うからです。)

(3)旧字体の「函数」
ちなみに、ブラックボックスのイメージはあながち適当ではありません。
実は昔、関数は函数といいました。
函館(はこだて)ということからわかるように函は、箱を意味しています。
残念ながら、戦後に函が常用漢字から外れたので、いまは当て字の関数となりましたというわけです。
昔の漢字だったら数学教員もさぞかし教えやすかったことでしょう。
2、関数とグラフ
(1)独立変数・従属変数をグラフで表す
さて、関数を数式ではなく視覚的に表したものがグラフです。
グラフは
(独立変数x、従属変数y)
=(x、f(x))
の点の集合です。
ふつうは独立変数を横軸に、従属変数を縦軸に記します。
たとえば、f(X)=X+1の関数のグラフは次のように書けます。

(2)需要供給曲線のグラフは逆
ただし、需要供給曲線における需要関数・供給関数は、縦軸に独立変数、横軸に従属変数をとります。
これはマーシャルのベストセラー『経済学原理(1890年)』以来の伝統です。
ここだけ注意しましょう。

