【一般均衡理論】均衡では限界代替率と限界変形率は等しい

一般均衡理論

 需給が一致する市場均衡(Market equilibrium)では「消費者は効用最大化」「企業は利潤最大化」をすることがわかっています。

 相対価格p1/p2が変化することで限界代替率MRS限界変形率MRTは等しくなるからです。

 これについて解説します。

1、供給と利潤最大化

(1)供給の限界

 供給の限界は、生産要素をフル活用してギリギリ生産できる財の量になります。

 この財の組み合わせを生産可能性フロンティアといいます。

生産可能性フロンティア

(2)利潤最大化

 ここで、1財の価格p1、2財の価格p2を所与として、企業が利潤最大化したとします。

 労働L資本Kをフル活用するので、生産可能性フロンティアでは費用は等しいです。

 したがって、等利潤線が最も原点から遠いところで企業は供給量を決定します。

 このとき、等利潤線と生産可能性フロンティアは接しますから、

となる点で、1財と2財の供給が決まるわけです。

利潤最大化と限界変形率

2、需要と効用最大化

(1)需要の強さ

 効用が同じになる消費量の組み合わせを無差別曲線といいます。

 無差別曲線の特徴は、原点から離れると効用が大きくなる点です。

無差別曲線と効用

(2)予算制約下での効用最大化

 しかし、消費者には予算の制約があります。

 予算制約下で効用を最大化するには、予算制約線に触れつつ無差別曲線ができるだけ原点から遠くなければいけません。

 緑ではもっと原点より遠い無差別曲線がありますし、青では予算外で買えません。

 したがって、予算制約線と赤の無差別曲線が接するところが最適消費点となります。

 このとき

となる点で需要が決まります。

無差別曲線、予算制約下での効用最大化

3、市場均衡への道

 需要と供給が一致する際はつぎのような場合です。

均衡

 しかし、単に需要と供給が一致していてもそれが社会的に望ましいかはわからないです。

 ここで価格を導入しましょう。

 次のような予算制約線と等利潤線のとき、需給は一致しており、消費者は効用最大化、企業は利潤最大化をしています。

 では、このような状況を作り出すことは可能でしょうか?

均衡と相対価格

 例えば、次のように需要と供給の不一致があるとします。

 このとき、たしかに需要側と供給側は合理的に振る舞っていますが、均衡が達成されません。

超過需要と超過供給

 しかし、相対価格が変化することで、等利潤線と予算制約線が変化します。

 下のグラフでは、初めに不均衡(オレンジ)であった状況が、相対価格の下落で均衡(緑)を達していることがわかります。

相対価格の変化

 この直線の傾きである相対価格は、限界代替率MRS限界変形率MRTと等しいので

です。

ここで、

であること思い出すと

  • 市場均衡では、消費者の効用最大化と企業の利潤最大化が達成される

といえます。