シン・エヴァ【あらすじ・感想】 〜ありがとう〜

シンエヴァ感想考察あらすじネタバレあれブログ

しまうま(Twitter:しまうま)です。シン・エヴァンゲリオン見てきました。

普段は経済学の記事を書いていますが、今回は映画の感想を綴っていきます。

ストーリー順に感想書いてくので、結果的にあらすじっぽくなってしまいました。

ですので、観てない人は観てから来てね。

※注意:ネタバレの上での感想ですので、観てない人は観てから来てね。重要なので2回書きました。

1、謝罪

まずは、一言。

申し訳ありませんでした!!!

当方、一度も見たことなかったMX4D上映で鑑賞という運びになったわけですが、コレ席動くんすね。

なんでこれが問題かというと、ポップコーンとジュース装備してたからです。

これがもう最悪の展開。

冒頭の戦闘シーンでマリのエヴァ8号機βが腕ぐるんぐるんさせるたびに、めちゃめちゃ席揺れんだもん。

 ジンジャエールをこぼしたらどうしようと冷や汗たらたらで全然映画に集中できない泣

 まあ、MX4Dがどうのって問題じゃなくて、エヴァ見る態度として間違ってましたわ。

結局、冒頭のパリ復旧シーンはYouTubeで履修済みでしたので、戦闘が終わったタイミングで途中退室。

95%残ったポップコーンとジンジャエールを乱暴にロッカーにぶち込んで、再入場しました。

その際は周りの方々、失礼いたしました。

反省しております。

2、シン・エヴァのスタート!

そんな感じで、冒頭の10分を無駄にしたわけですが、ここでエヴァQラストに視点がバック。

「そういえば『ここじゃL結界密度が強すぎて助けに来れないわ』とか言って、シンジ・レイ・アスカが一緒に歩いていくシーンあったなあ」

前作のラストシーンの同刻・同じ場所からスタートってのは、少し時間感覚狂いましたね。

なんせエヴァ破からエヴァQで14年経ってましたから。

ここからは僕のお気に入り描写が続きます。

第三村の場面ですね。

3、懐かしのキャラクターたち

(1)鈴原トウジ

 ここで懐かしい顔を発見。

 鈴原トウジやんけ。

 破から12年ぶりじゃないか。

 生きてたんか。

 エヴァQで碇シンジが君の制服支給されてたからさ、妹も碇シンジ憎んでたし、絶対ニア・サードインパクトで死んだと思ってたわ。

 テレビ版でも粘菌性の使徒に散々な目に遭わされてたし、損してばっかのいいやつだと思ってた。

 よかった泣 よかった泣

 しかも、医者やってんのな。

 立派になったなあ。

 というか年上になってる泣

 あと、「聞いておどろけ、これがワイの嫁さんや。イインチョやで。」って言ってるけど、鈍感なあなた以外、全員「いや、トウジの嫁はヒカリちゃんしかいないだろ」って思ってるぜ。

 根が優しくて元気な鈍感男と、根が真面目で元気なお節介焼き女は、お似合いすぎんだよなあ。

(2)洞木ヒカリ(鈴原ヒカリ)

あと、精神的に最も健全かつ最も大きく成長してたのは、洞木ヒカリちゃんだったな。

ぜんぜん、カリカリしてなくてびっくりした。

背景知らない人にはカマトトにしかみえないレイの「〜ってなに」シリーズに、「〜っておまじない」っていちいち真面目に返す偉いなあ。

僕がレイに同じことされたら、70回目くらいでキレるよ。

あ、間違えた。鈴原ヒカリだった。

(3)第14の使徒

さて、ここで登場するメガネ野郎は我らが敵・相田ケンスケ君ではないですか。

なんで君の家に下半身ほぼスッポンポンのアスカがいるんすか、ケンケン?

空気読んでシンジ君を引き取ってくれたのはいいんだけどさ、ケンケンとアスカが家族会議してるの違和感しかない(断言)

4、第三村のシーン大好き

とまあ、懐かしい面々が出揃ったところで、生き残りの実態が明らかになっていきます。

エヴァ破でシンジが起こしたニア・サードインパクト。

これで多くの人が亡くなったわけですが、エヴァ破からエヴァQの14年の間にガチのサードインパクトが発生。(これはエヴァQでカオルくんが解説済)

地上が赤く染まるコア化が進み、基本的に古の生命体である我々は生存できない状況になっています。

第三村はヴィレの残したアンチL結界システムのおかげで、コア化しなくてすんでいるのです。

旧インフラが寿命をむかえる中、農業による自給自足、太陽光発電による電力供給などによって生活しているようです。

いいっすねぇ。

こういう「現代科学文明が高度なシステムの上に成り立っていて、それが崩れ去ると緩やかに滅びるしかない」みたいな世界観は大好きなんですよね。

個人的に、よい終末世界には条件があって、リアリティと希望の存在が重要なんですよね。

実在する建築、構造物、表記を多用するので、エヴァの描写にはめちゃんこリアリティありますし、親玉の碇ゲンドウを止めれば、世界の終わりは回避できるので、希望はある。

ってなわけで、この終末世界はよい終末世界なんです。

これが某ハリウッド映画Bとか某マンガSとか某マンガAとか某マンガJとは違うところなんですよね。

終末世界モノの双璧は、「風の谷のナウシカ」かな…ん?

(矛盾が表出しそうだからこの辺で話題を変える。)

そんなこんなで、心を閉ざすシンジ、人に心を開いていくレイ、機嫌の悪いアスカといういつもの3人組に戻り、牧歌的な農村で仲良く暮らしました…

まさにハッピーエンド

庵野秀明総監督、ありがとうございます。

終劇

5、楽園から地獄へ

とは、ならないわけです!

未調整の初期ロットであるレイはATフィールドを維持できずに、LCLと化してポシャります。

せっかく馴染めてきてたのにね。

(↑レイに関しては死にすぎて、感情移入できない人)

 このまま第三村にとどまる選択肢もあったはずですが、シンジは世界と向き合うことを決意します。こうして、ヴンダーが第三村に補給物資と人員を送り届けにきたタイミングで、アスカとともにミサトさんのもとに戻ります。

 そして、ここから南極戦編に入ります。

 碇ゲンドウは人類補完計画を完遂するため、黒き月を伴って南極爆心地への移動を開始します。

6、エヴァの世界観と、監督の人間観

(1)人類補完計画と死の克服

 と、そのまえに人類補完計画について。

人類補完計画とは、人類の本質的な孤独、そして、命の限界を克服する究極の解決策です。

具体的には、永遠の命をもつ一つの生命体を生成し、それを器にすべての人類の魂を融合しようというものです。

ここには、旧約聖書・創世記も絡んでいます。

創世記によれば、神は自分に似せて人類を作りました。

楽園には生命の木と知恵の木が生えており、それらは決して食べてはいけないと神から言われていました。

しかし、アダムとイブは禁を破って知恵の実を食べてしまいます。

神はアダムとイブが生命の実を食べて、知恵と永遠の命を身につけた神になることを恐れて、楽園を追放します。

これが楽園追放であり、人類の原罪です。

人類は永遠の生命をもたないという不完全な存在なのです。

(2)人類補完計画と孤独の克服

また、神によってアダム(男)とイブ(女)が1対で作られていることも、人類の孤独を象徴しています。

エヴァンゲリオンは、子どもが主人公でありながら一世代上の大人たちがドロドロの恋愛をしている珍しいアニメですが、やはり男女の間には越えられない溝があるのです。

また、そもそも男女以前に複数性※そのものに人は最終的には一人ぼっちであるという本質的な孤独があるのです。

エヴァンゲリオンは、現代の少年少女がアイデンィティを確立できず苦悩し、人間関係を拒絶し、受け入れ、発展し、後退する。一方で、大人も新しい社会的責務との間で苦悩し、時に過去の恋愛の傷が爆発する。

そんなアニメなのです。

そして、人類補完計画はこれらすべてを解決しちゃおうというものです。

(かつて、ハンナ・アーレントが複数性を犯すとして、全体主義批判をしたことがあったような。エヴァ(のゲンドウ)は複数性を犯すべからず本質ではなく、変えられる悲劇と捉えられているのが面白いですね。※フィクションだから許される。)

(3)新劇場版の基本的なストーリー

この知恵の実と生命の実を用いれば、

エヴァ序破では

  • 知恵の実を食べた人類VS生命の実を食べた使徒

エヴァQ・シンでは

  • 生命の実を食べ人類補完計画を達成しようとする急進派ネルフ VS 旧世界への回帰を望む保守派ヴィレ

という戦いになります。

 ふう。人類補完計画について少々語りすぎたみたいですね。

7、南極戦 〜ヴィレVSネルフ〜

(1)ネルフとヴィレの戦略目標

 話を元に戻すと、碇ゲンドウが黒き月を南極に持っていってやろうとしたことは、人類補完計画の完成です。

 人類補完計画は、セカンド・インパクトは海の浄化(赤く染まった海)、サードインパクトは陸の浄化(赤く染まった陸)、フォースインパクト(魂の浄化)、アディショナルインパクト(器の生成)を意図しています。

(ちなみにこれはミサトさんの父が考案した計画です。碇ゲンドウが実務家レーニンとするなら、葛城パパは革命家マルクスじゃん。思ってた5倍大物キャラクターだった。)

 正直、アディショナル・インパクトの起動シークエンスについてはよくわからないので考察勢にお任せします。アーメン

 ストーリーを理解する上では、エヴァンゲリオン13号機と槍とトリガーが必要で、ヴィレは起動シークエンスを邪魔しないといけないとだけ理解しておけばいい気がします…

ここまで理解して、僕はエヴァンゲリオンの戦闘シーンに身を任せました。

 感想は、やべえの一言でしょうか。

 うん。

 やばいんです。

 しかし、ヴィレは戦いに破れます。

 13号機の起動シークエンスは使徒化したアスカを取り込むことで完遂され、アディショナルインパクトがスタートします。

(2)不幸の子アスカ

 アスカをもういじめないでええ

 アスカは旧劇ではエヴァシリーズによって解体されました。

 アスカをもういじめないでええ

 アスカは新劇では好きなシンジが乗った初号機によって破壊されました

 アスカをもういじめないでええ

 アスカはシン・エヴァでは目から制御棒引き抜いたのに使徒化したのに負けてトリガーにされました

 こんなことなら、ケンケンに預けとけばよかった!

 かわいそすぎるだろ

 あと、アスカに関して重大な設定が開示されます。

 実はアスカもレイと同じでエヴァパイロットとして作られた人造人間だったのです。

エヴァの予告に謎の幼女がふてくされた表情を浮かべていますが、あれはアスカです。

ゲンドウとユイの間で愛情を注がれているシンジを見て、親のいないアスカが機嫌を悪くしてるシーンですね。

(3)シンジの成長 〜レイの願い叶う〜

とここで、シンジがついに父親と向き合う覚悟を決めます。

これは明確なシンジの成長です。

第三村の場面で、ケンケンの父親の墓参りを、ケンケンとアスカとシンジがするシーンがあります。

ケンケン「俺もちゃんと親父の愚痴の一つでも聞いてやればよかった。シンジは親父さん生きてるんだろ?そういうのやってやれよ。」

シンジ「・・・」

アスカ「こいつには無理よ。あの碇ゲンドウだもん」

 このシーンでのシンジの無言の拒絶は、南極でのシンジ(クソイケメン)の「初号機に乗せてください」に変化するのです。

 こうして、マリに伴われてシンジはマイナス宇宙へと旅立っていきます。

 ここで碇ゲンドウとシンジは再びご対面となります。

 思えば、レイがシンジとゲンドウのためにお食事会を開いてまで、やろうとしたことがここで叶うのか。

 そう考えると、泣けてくる。

(4)ゲンドウの過去 〜マイナス宇宙戦〜

 マイナス宇宙は知覚できませんから、精神世界での主導権争いがエヴァ初号機と13号機の戦いとして演出されます。

 エヴァお得意の心理描写です。

 しかし、最終的にシンジは戦いをやめ、真の意味で父親の話に耳を傾けます。

 ここでゲンドウの過去が打ち明けられることになるのです。

 幼少の頃から人嫌いだった過去

 メガネをかけてうだつのあがらない少年

 心をこじ開けたユイ(イカリのママ)

 人の暖かさを知らなければ寂しさを知ることはない。

 けれど人の暖かさを一度でも知れば、いなくなったとき寂しさを感じる。

 唯一の世界との接点を奪われたゲンドウの喪失感

 人類補完計画の「人類の進化」から「ユイへの再会」への意味合いの変化

 息子に関わらないことがよいことだと思っていたこと

 (これは加持×ミサトの息子に対するミサトの対応と一致。つまり、ゲンドウを責めづらい。)

(5)シンジによる新世界創造

 しかし、アディショナル・インパクトを主導するゲンドウはユイを見つけることはできなかった。

 そこでシンジがアディショナル・インパクトの主導権を握り、新しい幸せな新世界を築くことを誓う。

 まじで、ゲンドウかわいそう。

 全国の人嫌いのオタクがゲンドウに感情移入したタイミングで、ユイと再開できないの悲しすぎる。

 まじでなんとかしてほしい。

 シンジはマイナス宇宙からアスカ、カオル、レイを救い出し、自らがトリガーとなって新世界を築こうとします。

8、新エヴァンゲリオン

 しかし、

 ここが

 まじでいい

 シーン

 今まで沈黙を続けてきたあの人がついに動きます。

 不意に初号機のコントロールを奪われたシンジ。

 意識の海の上へとゆっくりと浮上していきます。

 初号機にはレイに似た女性の姿。

 ユイです。

 最後の最後で母親がシンジを救うのです。

 その直後に、13号機が初号機を後ろから包み込みます。

 碇ゲンドウです。

 最終的に碇ゲンドウと碇ユイが犠牲になり息子を救う形で新世界が開かれます。

 いや、

 この

 最後は

 最高でしょ

 庵野先生はアスカだけじゃなくてゲンドウも救ってくれた。

9、ラストシーンとカップリング

 そして、世界はシンジの願ったエヴァンゲリオンの存在しないへ再構築されます。

 シンジ×マリ(ガチで意外なんすけど。)

 カオル×レイ(これは完全に僕のひねくれた性格の問題なんだけど「結局は顔かよ」感がして少しやだ。なんならカオル×シンジの方が…)

 ケンケン×アスカ(アスカ幸せになれ)

 トウジ×イインチョ(ベストカップル)

 最後は宇多新川駅(庵野先生の故郷)のシーンで終わります。

10、ありがとう

 こうして、この2021年に、1995年に「2015年」を舞台に作られた近未来フィクションは終わりを迎えました。

 僕は1995年には生まれていません。

 中学に入って初めて見たアニメが「とある魔術の禁書目録」でした。

 その後、今はなき、YouTube動画まとめ+というサイトのアニメ一覧をアイウエオ順でみていました。

 そこにあった「新世紀エヴァンゲリオン」。

 何やらピンとくるものがあったのでしょう。

 それをクリックして観たのが出会いでした。

(我ながらセンスの塊)

 それ以来、多くのアニメを観てきましたが、エヴァンゲリオンほどのスケールの大きいアニメには出会うことはありませんでした。

・物語設定の壮大さ

・オタク心をくすぐる単語の数々

・混沌とした心理描写

・リアリティ溢れる緻密な背景描写

・機械・ロボット・兵器の革新的デザイン

・巨大生命体のユニークかつ完成されたデザイン

・戦闘シーンの躍動的な描写

・クラシックを用いた音響効果・BGM

・ユニークかつ不可欠と思わせるキャラクターたち

・単なる萌え声ではなくキャラクターと一体化した声優

そして、

・それらを一つの世界観で違和感なく統合する監督。

この総体としての「エヴァンゲリオンっぽい」という形容詞。

 これらすべてが僕にとってのエヴァでした。

 TVアニメのリアタイ勢ではありませんが、僕の10代(そして20代)を楽しませてくれました。

 ありがとうございました。

 また、ラストシーンでは

シンジを救ってくれてありがとうございました。

アスカ、レイ、カオルを救ってくれてありがとうございました。

 ゲンドウとユイを救ってくれてありがとうございました。

 おつかれさまでした。

 また、2回目観にいきます。

<追記>

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