文系にやさしいマクロ経済学

経済学用語

 マクロ経済学(Macroeconomics)は、単純な行動モデルからスタートして複雑怪奇な一国の経済を論じようという野望に満ちたプロジェクトです。

 ここから導かれるのは、経済のメカニズムについてのわかりやすく総合的な理解です。

 現実の経済は無数の原因と結果が混じり合いカオスな挙動をします。

 しかし、理解不足に安住するほど人類は怠惰ではありません。

 論理をつむぎ、道標を作ろうと格闘してきました。

 マクロ経済学は未完ですが、最良の未完成として堂々たる存在感を放っています。

1、マクロ経済学の2大理論

 経済の規模はどのように決まるのでしょうか?

 経済学では、短期トレンドを景気長期トレンドを経済成長といいます。

 では、どのように経済規模は決まるのでしょうか?また、どのような経済政策が必要でしょうか?

 マクロ経済学の2大理論である

  • IS-LM分析(短期理論)
  • ソロー・モデル(長期理論)

を紹介します。

 ぜひ経済理論のスケールの大きさと、現実への示唆を感じ取ってください。

1-1、短期のマクロ経済(IS-LM分析)

【理論】IS-LM分析

 IS-LM分析は短期的な景気を説明する理論で、財政政策と金融政策の波及効果を理解できます。

 経済学史的にはIS-LM分析はケインズの『一般理論(1936年)』を理解しやすくしたモデルです。

 経済学的な批判はありますが今でも政策現場では用いられています。

(1)重要概念

 ケインズ経済学の中心的な概念を紹介します。

(2)マクロ経済モデル

  • 国民所得の決定国民所得は経済的な豊かさを測る上で最も重要です。では、財市場で国民所得はどのように決定されるのでしょうか?
  • 利子率の決定利子率は資産形成や設備投資に影響を与えます。では、貨幣市場で利子率はどのように決定されるのでしょうか?
  • 雇用の決定雇用は国民生活に大きな影響を与えます。では、労働市場で雇用はどのように決定されるのでしょうか?

(3)マクロ経済モデルの統合 〜IS-LM分析〜

  • マクロ経済の全体像(IS-LM分析)マクロ経済を理解するには、国民所得・利子率・雇用の3つを統一的に考える必要があります。では、どのように考えればいいでしょうか?縦軸に利子率に導入し、国民所得の議論を行います。IS-LM分析はマクロ経済を考える上で最も実用的なモデルになります。

【議論】経済分析

(1)経済政策の効果(IS-LM分析)

  • 財政政策の効果:財政政策は、一見、ただのバラマキに見えます。しかし、財政政策の意味を真に理解するにはマクロ経済モデルの中で理解する必要があります。ここではIS-LM分析に基づいて考えます。
  • 金融政策の効果:金融政策は、一見、何が目的かわかりません。しかし、金融政策の意図はマクロ経済モデルの中で明確に理解することができます。ここではIS-LM分析に基づいて考えます。

(2)発展的な経済モデル

  • 総需要-総供給分析(AD-AS分析):IS -LM分析では消費・投資・政府支出などの需要サイドの分析に留まっていました。そこで、労働・設備・原料などといった供給サイドの分析も組み込みます。そこで、物価を縦軸に導入し、国民所得の議論を行います。
  • マンデル=フレミング・モデル:IS-LM分析では外国の存在を無視していました。そこで、国際貿易と国際金融を考慮したマクロ経済モデルで需要サイドの分析を行います。そこで、為替レートを縦軸に導入し、国民所得の議論を行います。

(3)試験のための議論

【検討】意義と批判

1-2、長期のマクロ経済(ソロー・モデル)

【理論】ソロー・モデル

 ソロー・モデルは長期的な経済成長を説明する理論で、マクロ経済の最終到達点を多角的に理解できます。

 経済学史的には、ソロー・モデルは技術進歩の重要性を最初に定式化した理論です。

 理論がもたらす示唆の重要性とわかりやすさから伝統的に最も用いられる成長理論です。

(1)重要概念

(2)経済モデル

  • 長期的な経済動向(定常状態):ソロー・モデルの重要な結論は、長期的には経済は定常状態に到達することです。資本蓄積式などを忘れて、言葉とグラフを用いてわかりやすく解説します。

【議論】成長の解明

(1)経済成長に関わる要素

  • 貯蓄率の影響:貯蓄は、設備投資に大きく関わってきます。では、どのように長期的な経済成長に関与するのでしょうか?高い貯蓄率は定常状態のGDPにとってプラスの影響を与えることを説明します。
  • 資本減耗の影響:資本減耗は、故障や陳腐化による資本の価値減少を言います。では、どのように長期的な経済成長に関与するのでしょうか?資本減耗率が経済の足を引っ張ることを説明します。
  • 人口増加の影響:人口増加は、経済成長の源泉と言います。では、どのように長期的な経済成長に関与するのでしょうか?人口増加率が高いと一人当たりのGDPを下がることを説明します。
  • 技術進歩の影響:技術進歩は、経済成長に必要であると言います。では、どのようにどのように長期的な経済成長に関与するのでしょうか?技術進歩のみが一人当たりの経済成長率に影響をあたえることを説明します。

(2)社会厚生に関する議論

  • 黄金律最も国民の生活水準を高める経済はどのような条件でしょうか?貯蓄率管理による消費最大化を手がかりに議論します。

(3)実証的な分析

  • 成長会計:では統計的に経済成長は何によって成し遂げられているのでしょうか?この計算手法を成長会計と言います。

(4)試験のための議論

【検討】意義と批判

2、マクロ経済の基礎

【基本概念】

(1)政策目標となる経済指標

(2)お値段

(3)政府と中央銀行の介入

【経済メカニズムの理論】

(1)ケインズ派=大きな政府

(2)古典派=小さな政府

(3)現代のマクロ経済学