無差別曲線(Indifference curve)とは、同じ効用を達成することのできる財の消費量の組み合わせをグラフで表したものである。
よくある無差別曲線の図は次のような曲線である。

1、効用関数との関係
1財と2財の消費でどれほどの効用が達成されるのかは、効用関数をもちいて表される。
変数が3つあるので、効用関数は3次元グラフの効用曲面で表現できる。
無差別曲線は、等効用曲線ともいえる。
効用水準U*の無差別曲線は、効用曲面をu=U*の平面で切った断面図であるといえる。

2、一般的な無差別曲線の特徴
(1)右下がり
理由は、2財の消費を減らすと1財の消費を増やさないと、同じ効用を保てないからである。
(2)無差別曲線は交わらない
理由は、無差別曲線が交わっていると矛盾が生じるからである。
下図のように3点ABCが設定されているとする。
点Bは、点Cより2財の消費量が大きいので効用が大きい。
しかし、点Aで無差別曲線が交わっているために、点Bと点Cの効用は等しい。
こうなると矛盾が生じるので、無差別曲線は交わらない。

(3)原点から遠い無差別曲線の方が、効用が大きい
理由は、1財の量を同じにすると、2財を増やした方が満足度が大きいから。

(4)原点に対して凸
理由は、限界代替率が逓減するからである。
限界代替率逓減については別の記事で解説する。
