社会的共通資本

経済学用語

 社会的共通資本(Social Common Capital)とは、豊かな生活と人間の尊厳を守るための、社会にとって共通の財産である。例としては、農業・医療・教育・金融制度・自然環境など。宇沢弘文によって提唱された概念。

 社会的共通資本は、市場メカニズムではなく高い倫理観をもった専門家によって供給されるべき存在という点が、私的資本と異なる。

 市場メカニズムに任せる古典派が失敗した1930年代、政府介入を許すケインズ派が失敗した1970年代、社会主義国家が崩壊した1990年代を経て、新しい経済学を作るために考案されたという背景を持つ。

 宇沢自身の定義は下の通り。(見やすさのために改行を行なった)

「一つの国ないし特定の地域に住むすべての人々が、

 ゆたかな経済生活を営み、

 すぐれた文化を展開し、

 人間的に魅力ある社会を持続的、安定的に維持すること

 を可能にするような

 社会的装置(宇沢弘文、2000)」