プライステイカーなのに価格変わるのは矛盾してないか?

 個々の経済主体がプライステイカーであるのに、市場価格が変動すると考えるのは矛盾してないでしょうか?一体、誰が価格を変えているのでしょう。

1、価格調整メカニズム

 ミクロ経済学では、市場均衡が効率的と導けます。

 そこはいいのですが、問題はどのように市場均衡が達成されるのか?という問題です。

 その際に重要になるのが、価格調整メカニズムです。

 価格が伸縮的に変動することで、需要と供給が一致するというわけです。

 物語としては下のように考えられ、妥当に見えます

※赤=供給曲線(企業行動)、青=需要曲線(消費者行動)、縦軸=価格、横軸=量

2、プライステイカーの仮定

 ところで、赤い線(供給曲線)と青い線(需要曲線)はどのように導出されているのでしょうか?

 ここにはプライステイカーの仮定、和訳すると、価格受容者の仮定が用いられています。

  • プライステイカーとは、自分は市場価格に影響を与えることはできず、価格を所与として行動する経済主体

という意味です。供給曲線/需要曲線とは「価格がPなら、Yの量を生産する/消費する」を表しており、プライステイカーの仮定が前提になっております。

3、価格に関する矛盾

 このときに実は大きな矛盾を抱えています。

  • 需要供給曲線では、消費者も企業も「価格を変えられない」ことが前提になっている
  • 市場では、「価格が変わること」で市場均衡が達成されると考える

と同じモデルの中で、価格に対する矛盾した立場が並存していることになります。

4、ワルラスの競り人

 これを解消する一つの考え方は「ワルラスの競り人(Walrasian Auctioneer)」という第三の主体を想定することです。

 ワルラスの競り人は、超過需要と超過供給の存在を把握し、価格を伸縮的に調整することができる人で、需給が一致したときに「市場均衡価格はここに成った。取引は成立した!」と高らかに宣言します。

 このワルラスの競り人がいれば、企業と消費者のプライステイカーを仮定しつつ、市場価格が動くことを想定できます。

 この世界観からすると、ワルラスの競り人こそが「神の見えざる手」となります。

5、疑問

 もちろん、理屈が間違っていたからと言って、結論が間違っているとは限りません。ただ、明らかに存在しないワルラスの競り人を想定することは経済学に馴染みのない人からみると、奇異に映るでしょう。

ミクロ経済学メモ
しまうま

東大生/趣味ブログ/月間訪問者1.4万人|経済学の考え方が好きです。初学者向けに経済学の記事書いてます|各国史もまとめてます。当方、センター世界史満点でした(現役・浪人)

交流スペース(感想など!)
読者127642
社会における学校の役割って何でしょうか
読者127642
レポートにまとめないといけないのですが、序論から思いつきません(´;ω;`)
しまうま
127642さん、コメントありがとうございます。最重要な視点は「⓪親はなぜ十分な教育を子供に与えることができないのか?」という問いです。すぐに思いつく答えは「⓪親は質の高い教育ができないから」ですが、「①昔のように家を継ぐ場合」はそんなことないですし、「②できなければ家庭教師をつければいい」のです。
しまうま
となると、①から「①現在は高度な産業社会で職業の自由があること(需要)」、②から「大人数で教育することで費用を分担する(供給)」という存在理由が見えてきます。
しまうま
しかし、なら私立学校で十分です。公立学校の存在意義を考えるには、「③教育の効果を親が過小評価しがちなので「賢い政府」が適切な教育を施す必要がある(効率性)」「④教育の効果を把握していても貧しい親は教育費用を負担できず不公平が生まれる(公平性)」というのも大きな理由です。
しまうま
とはいえ、一番書きやすいのは①でしょう。近代化による産業の高度化、公教育の開始などについて調べてみてはいかがでしょうか?
読者127642
返事がいただけるとは思ってなかったです(´;ω;`)ありがとうございます!ちなみに、先生から出されたテーマがその社会における学校の位置づけ あるいは 学校の中で生活することが個々人にとってどのように機能しているか なんですが、そのテーマから問題を探すんですか(@_@。? レポートを書くのが初めてで何もわからなくてすみません(;_;)
しまうま
いえいえ、コメントいただけると嬉しいので笑 前者のテーマでは学歴社会・産業社会・文化の継承、後者は青春の思い出・人格形成・社会人になる準備みたいな視点がぱっと思い浮かびますね。1〜2枚程度の軽いレポートでしたら割と適当に書いてよいと思います。
読者127642
1~2枚くらいでいいんですが、軽く適当にがわからなくて(´;ω;`)
しまうま
図書館の「教育」のコーナーに行って、2〜3冊くらい借りて読んでみてください。それで論点と理屈と結論が思い浮かんだら、それをレポートに書きましょう。根拠として本や統計の引用をして参考文献録をつけたらレポートの完成です。
読者127642
ありがとうございます!明日学校の図書室に行って本調べてみます(#^^#)
読者127642
しまうまさんみたいにレポートの達人になりたい…
しまうま
ちなみに大学1年生ですか?
読者127642
専門学校1年生です
しまうま
そうなんですね!慣れないレポートで大変かと思いますが、頑張ってくださいねd(^_^o)
読者127642
単位のために!これからも出るであろうレポートと仲良くなるために頑張ります!このサイト作ってくれてありがとうございます(#^^#)
読者134565
TENETの解説わかりやすかったです
しまうま
134565さん、ありがとうございます!
読者147170
うえーい
読者147784
むっずかしい
読者149700
敵があった銃弾の行方だけ分かっていないんですよね。敵の撃った銃弾は後ろ歩きしていったニールに張り付いていたことになるのでしょうか?
しまうま
149700さん、ありがとうございます。ニールは生きていますから、銃弾は貫通してドアに刺さっているはずですというのが答えになると思います。しかし、この問いはテネットの抱える矛盾の一つです。ドアが作られた時に銃弾も一緒に作られていることになるからです。同じような例が高速道路のカーチェイスにあります。ドアのミラーから銃弾が「抜かれる」ようなシーンがありますが、自動車工場でミラーに銃弾を埋め込んで製造したことになります。これは明らかにおかしいです
読者150373
回答ありがとうございます.ニールが庇ったところから貫通していたとすると主人公に結果当たってしまうのではないかといったところも気になりましたが,やはり多少の矛盾は出てきてしまうのは避けられないのかもしれませんね.事象としては理解できました.ありがとうございます.
しまうま
いえいえ、こちらこそコメントありがとうございました!
読者155126
てすと
読者155263
価値観の多様性→能力の多様性
読者161258
わかりやすい!公務員試験対策に活用しています。ありがとうございます。
しまうま
161258さま、ありがとうございます。がんばってください!
読者161940
フランスを追加して欲しい
しまうま
161940さん、ごめんなさい!各国史の記事はとても時間がかかるのでいまは手をつけられない状況です。
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