しまうま総研について

執筆目的

 しまうま総研は、社会をよくする思考法を考えるブログです。

 管理人のしまうまは、多様な価値観や利害関係の中で、万人の共通言語となる思考法を探しています。

 演繹法としての経済学帰納法としてのデータ分析実現のためのリーダーシップに注目しています。

 共通言語がなければ弱いものは強いものに負けてしまいます。「人間は考える葦である」で有名なパスカルは『パンセ』で次の言葉を残しました。

正義は論議の種になる力は非常にはっきりしていて、論議無用である。そのために、人は正義に 力を与えることができなかった。なぜなら、力が正義に反対して、それは正しくなく、正しいのは自分だ と言ったからである。

このようにして人は、正しいものを強くできなかったので、強いものを正しいとしたのである。 

パスカル『パンセ』

 けれども、正しいものを強くする努力はすべきです。

 高校生の私は、強い者たちに囲まれても揺るがない普遍性を持ちつつ、最終的には自分の人生を豊かにできる個人的な道標を欲していました。

 道標として最も心強いのは意思決定、社会現象、価値判断の問題について統一的に説明する理論でしょう。

 矛盾と調和が求められます。多様な人々がもっている表面的には矛盾する様々な考え方を、軽視して無視するのではなく、調和させて統一的な理論に昇華させるのです。そこでこのブログは、相反する白と黒が模様となっているシマウマをシンボルとしました。

 高校生の私のような人たちに私のブログが届けば幸いです。

暫定的な結論

経済学が社会をよくする思考法である。(←経済学は、個々人の合理的な行動の結果として社会現象や社会厚生を統一的な論理で分析する。)

人生は制約条件付き最適化問題である。(→制約はあるけれども、自分自身の『よいと思う』を大切にしましょう。)

・異質性は存在し、万人に共通する効用関数は特定化できない。(→社会には多様な価値観が存在するので、万人にとって共通の具体的な価値観は言及できない。)

・異質性は存在し、万人に共通する生産関数は特定化できない。(→社会には多様な能力が存在するので、万人にとって共通の具体的な能力は言及できない。)

・社会状態はパレート改善できる可能性がある。(→当事者全員にとって、現状より望ましい代案を提示できれば、交渉は平和的に合意に達しうる。

・一人当たりGDPの成長率は技術進歩率と等しい。(→長期的な国の豊かさは、技術進歩によって実現される。)(経済産業省、研究機関)

・厚生経済学の第一基本定理より、競争均衡はパレート最適を実現する(→時点時点での国の豊かさは、市場メカニズムのもとでの自由な経済活動によって実現される)(民間企業)

・独占、外部性、公共財といった市場の失敗は、政府によって対処されるべき(→自由な経済活動では過小もしくは過大な需給が実現する分野については、政府が必要である。特に、公共財である平和な国際社会(↔︎戦争)、国内における法の支配(↔︎情勢不安)、正の外部性をもつ農業、教育、インフラストラクチャー、負の外部性をもつ伝染病、地球温暖化への対処は、重要な政策領域である。)(外務省、防衛省、法務省、農林水産省、文部科学省、総務省、国土交通省、厚生労働省、環境省)

・厚生経済学の第二基本原理を踏まえ、所得の再分配によってパレート最適の中でも、公平なパレート最適を実現すべき(→初期状態が過度に不公平ならば市場経済の結果も不公平であるので、初期状態について何らかの是正を実施すべき。)(財務省)

コンテンツ紹介

経済学

 「よりよい社会のための経済学入門」は「どうすれば社会がよくなるか」という視点で経済学を解説する記事です。経済学の特徴は、社会的望ましさについて議論できる社会科学である点です。第1章として「社会的望ましさ」を取り上げます。第2章では、社会厚生としてGDPを採用し、ソロー・モデルで経済成長について議論します。第3章では、個人や企業が合理的に行動すると仮定し、制約条件付き最適化の解として意思決定を定式化します。第4章では、合理的な有限の主体が有限の戦略を持つときに生まれるナッシュ均衡と、その非効率性について指摘します。第5章では、合理的な無数の主体が市場メカニズムのもとで効率的な資源分配が実現することを確認します。第6章では、市場の失敗が存在するとき、市場メカニズムのもとでも非効率性が発生するので、政府が必要であることをチェックします。第7章では、ソロー・モデルに合理的な意思決定を組み込んだ最適成長モデルで、市場メカニズムと経済成長を同時に議論します。第8章では、最適成長モデルに、市場の失敗と確率的ショックを組み込み、景気循環と金融政策についてニューケインジアン・モデルで議論します。第8章のニューケインジアン・モデルは動学的確率的一般均衡モデル(DSGE モデル)と呼ばれ、中央銀行でも使用されるモデルです。

データ分析

 「意思決定のためのデータ分析入門」は意思決定に役立つデータ分析を解説する記事です。第1章では、費用便益分析の枠組みで意思決定の判断基準について議論します。第2章では、演繹的な推論で予測を立てるシミュレーションについて整理します。第3章では、統計学と統計的因果推論の基本概念を紹介します。第3章では、最も基本的な分析である平均分析についての考えを深めます。第4章では、最も単純な多面的な分析である重回帰分析が適切に行われるためには何が必要かを議論します。第5章以降は、必要に応じて読んでほしいですが、目的変数が離散な一般化線形モデル→内生性に対処する計量経済学的手法→偏った標本抽出に対処する計量経済学的手法という順番になっています。

執筆ポリシー

・万人が共有できる「より良い社会のための思考法」についての記事を書きます。

・簡潔明瞭を旨とし、3段落で文章を完結させます。「序」で興味を惹き「論」で議論し「結」で示唆を出します。

・対象とする読者は、高校生の私、大学生、公務員の方々です。

執筆者プロフィール

・ハンドルネーム:しまうま

・属性:20代 / 男性 / 日本人

・モットー:大局観をもつ / 帳尻を合わせる

・ブログ:しまうま総研(https://info-zebra.com

しまうま

しまうま総研管理人。2019年11月〜

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